湧き水が好きです。山の中から突然湧き出る水も好きですが、地域の人たちが維持し続ける水汲み場が特に好き。
湧き水を探すときはGoolgeマップを利用しているのですが「湧き水」で検索しても小さなところはなかなかヒットしません。そんな小さな湧き水もメジャーな湧き水も全部まとめて見れるようにしたいと思っています。
湧き水マップでお近くの湧き水を探してみてください。
山に降った雨や雪が地面にしみ込んで、地中深くにある「水を通しにくい層」に到達すると、今度はその層の表面を伝うように地下を流れていきます。地下を流れる水が地下水です。
流れた地下水は、偶然が重なると地表へ出てきます。地表に出てきた地下水が湧き水です。
地表に出てきていない地下水に向かって穴を掘り、水を取り出せるようにしたものが井戸です。井戸から取れる地下水が井戸水です。
湧き水の大きさは様々です。川のように多くの水が湧き出ているところもあれば、水たまりににしか見えない湧き水もあります。1年のうちに、涸れたり水が湧き出たりを繰り返すところもあります。
湧き水は、英語では「Spring water」スペイン語では「Agua de manantial」中国語では「泉水」ラテン語では「Aqua fons」と書きます。どれも「水」という言葉と「底から出てくる」という意味の言葉の組み合わせです。
ちなみに「泉」は「岩の穴から湧き出す水」の様子を表す象形文字だそうです。
飲める湧き水と飲めない湧き水があります。飲めない湧き水を飲んでしまうとお腹を壊したりします。
飲めるかどうかを科学的に判断するには水質検査が必要です。
毎回検査をするわけにもいきませんから、飲んでもお腹を壊さなくて済むよう、浄水器を利用したり、煮沸したりします。
詳しくは「湧き水を安全に飲むために」をご覧ください。
湧き水に限ったことではありませんが。
「おいしい水研究会(旧厚生省)」が1985年に発表した「おいしい水の要件」というのがあります。各自治体が各種指標に利用しています。
個人が測定できるようなものではありませんし、味には好みがありますから、参考程度にどうぞ。
湧き水マップでは水の味についてはあまり触れていません。どこも基本的においしいからです。特筆すべき違いがあるときだけ記載しています。
項目 | 味への影響 | 要件 |
---|---|---|
蒸発残留物 | 量が多いと苦み/渋味などが増加し、適度に含まれるとコクのあるまろやかな味になります。 | 30~200mg/L |
硬度 | カルシウム・マグネシウムの含有量を示し、硬度の低い水はくせがなく、高いと好き嫌いがでます。一般的にマグネシウムの多い水は苦く感じます。 | 10~100mg/L |
遊離炭酸 | 水に含まれる炭酸ガスのことで、適度な量であれば水がさわやかになりますが、多いと刺激が強くなります。 | 3~30mg/L |
過マンガン酸カリウム消費量 | 多いと渋く感じます。 | 3mg/L以下 |
臭気強度 | 水のにおいが強くなるほど不快に感じます。 | 3以下 |
残留塩素 | いわゆるカルキのことで、濃度が高いと水の味が悪くなります。 | 0.4mg/L以下 |
水温 | 温いとおいしく感じなくなります。 | 20℃以下 |
硬水/軟水は、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量から算出される「硬度」による分類のことで、日本国内の水は軟水が多いようです。
硬度(mg/L)= カルシウム(mg/L)× 2.497 + マグネシウム(mg/L)× 4.118
日本国内では決まった基準があるわけではないようですが、WHOには基準があります。
軟水 | soft | 硬度60mg/l未満 |
---|---|---|
中硬水 | moderately hard | 硬度60mg/L以上~120mg/L未満 |
硬水 | hard | 硬度120mg/L以上~180mg/L未満 |
超硬水 | very hard | 硬度180mg/L以上 |
硬水/軟水の区別は、水としての優劣ではありません。一般的には軟水のほうが飲みやすいとされていますが、硬水特有の飲んだときの喉越しを好む方もいらっしゃいます。
人それぞれですので、いろいろな硬度の水を飲んでみて、お好みの湧き水を見つけて下さい。
分類があまりに大雑把だと検索性が下がってしまうので湧き水マップではWHOの基準に合わせています。
ほとんどの湧き水は無料です。
まれに「1リットル当たり◯◯円」と掲示してあるところもあります。料金を徴収するのは「店」「水汲み場」と呼ばれることはあっても「湧き水」と呼ばれることはないと思います。
一方、水汲みをするまでにお金がかかるときはあります。例えば、以下のような費用です。
一方、寄付を受け付けている水汲み場もあります。「チップ制」と呼ばれることもあります。
水汲みができる設備を維持するにはお金がかかりますので、募金箱を見つけたら少額で結構ですから寄付していただけると湧き水ファンの一人としてうれしいです。
水汲みのマナーは明文化されてるわけではありません。いわゆる「失礼クリエイター」になりたくはないので口うるさいことを言いたくはないのですが、時々残念な人を見かけます。
占有する人
人気の湧き水に多いです。人が多いから待ち時間が長くなる。もう一度並ぶのはイヤだから占有し続けるのでしょう。長く待たされて気分が良い人はいないと思います。お互いを気遣って水を汲みましょう。
予想外の用途に使う人
名栗湖の湧き水で洗車してる他県ナンバーのクルマを見たことがあります。水道代よりも名栗湖までくるガソリン代の方が高そうなんですけど・・・。
専有したり予想外の使い方をする人が多くなると水汲みが禁止されることもあります。
残念な結果にならないよう、どうぞご協力ください。
イライラしないために
時間をずらすのが一番です。
有名所は朝一番は混みやすいです。11:00や15:00くらいになると人が少なくなるように思います。湧き水の周辺も楽しみながら、時間調整してみてください。
近くに別の湧き水があるなら、一度そちらへ行ってみるのもいいでしょう。湧き水マップをご活用くださいませ。
日本全国にたくさんの湧き水があります。湧き水マップでは主に関東甲信越地方の湧き水を紹介しています。
私がいつか行きたい湧き水の調査を記録する地図でもありますので、地図にあるスポットは私が行ったことがある湧き水だけではありません。
飲める/飲めないに関しても、ネットの情報を見ての予想も含まれます。
なお、湧き水だと思って行ってみたら違ったというような流れで湧き水ではないものも含まれています。
湧き水マップの凡例
水には様々な呼称があります。特に記載がないものは「goo辞書 デジタル大辞泉」によります。
湧き水/湧水
地中からわき出る水。ゆうすい。
清水
地面や岩の間などからわき出るきれいに澄んだ水。
名水
有名な清水。特に、茶の湯で珍重する上質で有名な水。
銘水
辞書には掲載なし。「銘」は特にすぐれた物品につける特定の名のこと。
神水
神前に供える水。また、誓いのしるしとして神前で飲む水。霊験ある水。神聖な水。
鉱水
鉱物質を多く含んでいる水。鉱泉の水。
霊水
不思議な効能のある水。霊験あらたかな水。
冷水
冷たい水。れいすい。
沢水
沢にある水。沢を流れる水。
井戸水
井戸の水。井戸からくみ上げた水。
泉
「出水 (いずみ) 」の意。地下水が自然に地表にわき出る所。また、そのわき出た水。湧泉 (ゆうせん)
清泉
清く澄んだいずみ。しみず。
地下水
雨や川の水がゆっくり地中にしみこんで、地層の隙間を満たしている水のことを地下水といいます。(河川用語集)
伏流水
水がしみ込みやすい土地を川が流れると、水が地中にもぐりこんで流れます。この水のことを伏流水といいます。(河川用語集)
ついでにペットボトルの表記もどうぞ。
ミネラルウォーター(ナチュラルウォーター / ナチュラルミネラルウォーター / ボトルドウォーター)
鉱泉水。地中から湧出する泉水で,ガスまたは固形物質を1リットル中1g以上含むもの。泉源で25℃以上を温泉,以下を冷泉といい,ミネラルウォーターは普通後者をさす。
(中略)
食品衛生法により清涼飲料水の適用を受けており,さらに1990年に定められた品質表示ガイドラインによって (1) ナチュラルウォーター,(2) ナチュラルミネラルウォーター,(3) ミネラルウォーター,(4) ボトルドウォーターに分類される。
(1) はミネラル調整などの処理をしないもの,(2) は (1) のうち無機塩類などが含まれないもの,(3) はミネラル調整を行なった地下水,(4) は蒸留などの人工処理を行なった水とされる。
(コトバンク ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
全国には数多くの名水があります。選りすぐった名水一覧として最も有名なものは「名水百選」でしょう。この他にも全国各地に名水選定があります。
「選定された名水=飲める」ではありませんのでご注意ください。
国選定
都道府県選定
市町村選定
もし掲載していない湧き水スポットをご存知でしたら情報をお寄せください。
探してみるとホントいろんな湧水があります。
その水が飲めたら最高ですが、そうでなくても気分のリフレッシュにはなりますよ。
クルマで日帰りなら結構遠くの湧き水まで行けるので、お好みの湧き水へ水汲みに行ってみませんか。
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