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浄水器:湧き水をそのまま飲むには心配なときに

浄水器があると飲める湧き水が増える

あると安心、コレにつきます。浄水器を持ち歩くようになって飲める水が増えました

こんなときは浄水器で湧き水をろ過してから飲んでいます。

  • 煮沸する時間がとれない
  • 煮沸する場所がない
  • 湧き水を冷たいまま飲みたい

なお、ろ過する前に手や浄水したい水を入れる容器の外側についている浄水前の水を拭き取りましょう

せっかく浄水しても、したたった浄水前の水が混ざってしまっては元も子もありません。

スーパーデリオス

スーパーデリオスの付属ポーチ、本体。付属のビニールボトルは300ml。右は大きさ比較用のペットボトル

濾過できる水

  • 水道水、地下水、井戸水
  • 魚などの生物が生息している河川・湖沼の水
  • 入浴剤が入っていない風呂水、トイレタンクの水、プールの水
  • 雨水

濾過できない水

  • 魚などの生物が生息していない谷川、 河川水、湖沼水
  • 生活排水、工場排水、農薬、除草剤などが流れ込んでいるおそれのある河川水、 湖沼水
  • 毒劇物、有機溶剤、 有害重金属などがとけ込んでいるおそれのある水
  • その他、 海水、 ウィルスなど有害物質を含むおそれのある水

除去できる細菌等

  • 病原細菌(大腸菌、コレラ菌、赤痢菌、サルモネラ菌等)
  • カビ
  • 原生動物(クリプトスポルジウム、ジアルジア、エキノコックス菌等)

全体的にバランスが良い

  • 大きさは一般的な500mlのペットボトルとほぼ同じ
  • 軽い
  • 落としても壊れにくい
  • コンパクトなので小さなバッグにも入る
  • お値段もそこそこ
  • 説明書を読まなくても使える

私は災害対策として追加購入し、未使用のまま家に置いてあります。

使い方がシンプル

スーパーデリオスの「説明書を見なくても使えるシンプルさ」はすばらしいです。

ペットボトルでも利用可能

ただ、水を押し出さないとダメなので、ある程度柔らかいペットボトルじゃないとダメです。

折り畳み式水筒のエバニュー・ウォーターキャリーでも使えます。

ペットボトルに浄水器を取り付けた様子

使うときは、すすぎのつもりで多少捨ててから

スーパーデリオスはカビも除去してくれるので、フィルターに残っている水の心配する必要はなさそうですが、飲まないに越したことはありません。

現地で使うときは、飲む前にすすぎのつもりで多少捨ててからにしましょう。

使った後はしっかり乾燥させましょう

使ったあとは軽くすすいでしっかり乾燥させましょう。0.1ミクロンの超微細孔はダテではなく、そのまま置いておいてもなかなか乾燥しません

ボトルとの接続側を外側にしてフィルター部を持ち、強く振れば結構水が出てきます。水が出るとフィルター部が軽くなるのがわかります。

浄水機能部分のカートリッジだけも販売されています。

SAWYER(ソーヤー) マイクロスクィーズフィルター SP2129

SAWYER マイクロスクィーズフィルター SP2129
SAWYER マイクロスクィーズフィルター SP2129

スーパーデリオスを紛失したため、SAWYER(ソーヤー)マイクロスクィーズフィルターSP2129を購入しました。

付属品は以下でした。

  • フィルター本体
  • パウチ(浄水前の水を入れる袋)
  • 洗浄用注射器
  • ストロー
  • 予備パッキン(白いリング)
  • クリーニングカップリング(注射器以外で洗浄するためのアダプタ、青いリング)
  • 使用説明書(一つ前のもので、写真が買ったものと違う)

基本的な使い方は動画をご覧ください。モノは違いますが、使い方は同じです。

持ち運び時はとにかくコンパクト

かなり小さいです。特にパウチ(浄水したい水を入れる袋)を外して丸めてしまうとホント小さくなり、持ち運びが楽です。

パウチは持ち帰り容器にもなります。

丸めたとき用の輪ゴムがあると便利です。

フィルター本体。長さは約10cm、直径は約4cm
SAWYER マイクロスクィーズフィルター SP2129
フィルターをパウチで巻いた様子がわかるよう透明なウォーターキャリーで巻いている

パウチは片手で絞りにくい

動画にもありますが、絞る前に手やパウチの外側についている浄水前の水を拭き取りましょう。ここで浄水前の水が混ざってしまっては元も子もありません。

パウチは水が入っていない時はコンパクトですが、水を入れると当然大きくなりますし、もともと形らしい形がないので持ちにくく片手で絞るのはちょっとキビシイです。

出来上がった浄水を受ける容器は地面に置くなどして、両手で絞る感じになります。

絞る時は底の側から巻き込むようにするのがオススメです。

浄水器内部に残っている水があるかもしれません。浄水しはじめの水は多少捨てましょう

絞るために必要な力が少ない

パウチ内の水が多ければ、逆さまにするたけで浄化された水が出てきます。

逆さまにしただけでは出てくる水量が少なく実用的とは言えませんが、少ない力で浄水できるのは間違いありません。

パウチに500mlくらい入れて逆さにしただけで出てくる水量。手ブレしてます、すみません

浄水できる最大量は38万リットル(up to 100,000 Gallons US)

適切にメンテナンスしていれば一生分の飲み水を浄水できるスペック値です。

人間が1日に必要な水分摂取量は2〜3リットルのようですが、仮に3リットルとすると約347年分で、性能が半分と見積もっても173年分です。

ソーヤー浄水器のろ過能力は38万リットル~でございますので、いわば半永久的に使用できるものでございますが、使用量が38万リットルを超えた場合は交換して頂くことをお勧めします。
Sawyer プロダクト よくあるご質問 – UPI ONLINE STORE

極端に濁っている水は事前にコーヒーフィルターなのでおおまかにでも濾過したほうがいいと思います。

細菌等の浄水性能

水生微生物・病原体バクテリア(コレラ菌、ボツリヌス菌、チフス菌、アメーバ赤痢菌、レンサ球菌、サルモネラ菌)、微生物(ジアルジア、クリプトスポリジウム、サイクロスポラ)
除菌99.99999% (7 log) [米国環境保護局の基準値:99.9999% (6 log)]
原生動物の除去99.9999% (6 log) [米国環境保護局の基準値:99.9% (3 log)]

水に溶けているカルシウムやマグネシウム、重金属といった溶解固形分やウイルスは除去できません。

パウチは他のものを流用可能

パウチのネジ部分の径が同じなので、ペットボトル、ウォーターキャリーでも代用できます。付属のキャップを紛失してもペットボトル用のキャップを代用できます。

ウォーターキャリーは付属のパウチと同じ作りなので違和感なく使えます。

硬いペットボトルは水を送り出しにくいのでオススメしません。

SAWYER マイクロスクィーズフィルター SP2129
付属のパウチ
500mlのペットボトル

掃除がラク

付属の洗浄用注射器を利用して、水道水を逆から注入します。ある程度水を通したら、注射器で空気を送り込んで内部に残っている水を押し出して抜きます。

浄水を送り込むときは逆流させる必要がありますが、空気を送り込むときは前後両方からのほうがいいと思います。

メモリは洗浄目的としては効果を実感できませんが、便利そうではあります。

洗浄用注射器。メモリが無駄に便利そう

ストロー

浄水器を通した水を直接飲めるのでしょうが、ストローは基本的に自分しか使えないように思います。

あと、ちょっと長いのではないかと思います。半分に切れば安定するし、2倍使えるような気もします。

クリーニングカップリング

洗浄用注射器が無い場合に、フィルター本体の浄水が出てくる側にペットボトルなどを取り付けるための部品です。

なお、SAWERからはSP2129の一つ前のモデルであるSP128も販売されていますので、検討してみるのも良いと思います。

「スーパーデリオス」と「SAWYER(ソーヤー) マイクロスクィーズフィルター SP2129」の比較

まだ数回しか使っていませんが「水汲み目的でどちらか一つ」なら「SAWYER(ソーヤー) マイクロスクィーズフィルター SP2129」をオススメします。

なんと言っても洗浄用の注射器の存在は大きいです。

浄水性能の単純比較はできない

マイクロスクィーズフィルターは「浄水性能を明確に公開している」という点で安心感に似た派手さがあります。最近のスーパーデリオスは性能表記が以前に比べ控えめになってしまいました。

浄水できる水はどちらも同じですし、構造も似たようなものです。

フィルター内のファイバー径はどちらも0.1ミクロンです。細菌の大きさはおおよそ1〜5ミクロンなので0.1ミクロンのフィルターを通過できません。原理がシンプルなので安心感があります。

スーパーデリオスはファイバーの他に抗菌性活性炭フィルターを内蔵しています。

活性炭フィルターには塩素・色素・臭素等を取り除く効果があります。一般的な家庭用浄水器にもついてますが、1〜2ヶ月での交換が推奨されています。

浄水量についてカタログスペックの数値だけをみるとマイクロスクィーズフィルターが圧倒的に多く見えますが、スーパーデリオスの浄水量が少ないのは活性炭フィルターの寿命が先にくるからだと思います。

基本的に湧き水は塩素は含みません。臭いが気になる湧き水は浄水器を使う/使わない以前に飲む気になれません。

水汲みを前提にするなら活性炭フィルターの効果は限定的と思いますが「無いよりはあったほうがいい」とも思います。

結局のところ、単純比較はできそうもありません。

家庭用浄水器に近いものをご希望ならスーパーデリオスの方が良いと思います。

よりコンパクトになるのはマイクロスクィーズフィルター

マイクロスクィーズフィルターのほうがより小さくなります。

前述の通り、私がマイクロスクィーズフィルターを買ったのはスーパーデリオスを紛失したからですが、スーパーデリオスがポケットからはみ出したままの状態で歩き回り、どこかで落としたような気がします。

スーパーデリオスは畳むのがちょっと億劫というか「そこまでしなくてもいいや」となって、結局畳まないで持ち歩いてしまいます。マイクロスクィーズフィルターは丸める手間があるのですが、それが当たり前なので手間を忘れてしまいます。

立ったまま使えるのはスーパーデリオス

スーパーデリオスは片手で絞れるので、片手に浄水器、片手に容器で、立ったまま浄水しやすいのがメリットです。

前述のとおり、マイクロスクィーズフィルターは両手が塞がってしまいます。

絞るチカラが少なくて済むのはマイクロスクィーズフィルター

マイクロスクィーズフィルターの方がラクです。これは明らかに違いがあります。

女性ならスーパーデリオスは両手を使わないとダメかもしれません。

掃除のしやすさはマイクロスクィーズフィルター

マイクロスクィーズフィルターに専用の注射器が付属しているのは大きなメリットに感じました。

スーパーデリオスは浄水器部分を振って水を出す以外に方法がありません。

浄水する水を入れる容器(パウチ)はどちらも乾きにくいですが、スーパーデリオス付属の方が振り回しやすいのでいくらか乾きは早いと思います。

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  • 湧き水マップ管理人

  • 埼玉県在住。

  • 湧き水が好きです。山の中から突然湧き出る水や由緒ある名水も好きですが、地域の人たちが維持し続ける水汲み場が特に好き。

  • 趣味のバイクツーリングで訪れた箱島湧水で湧き水に魅せられ、バイクで湧き水スポットや水汲み場を巡るようになりました。

  • 湧き水を持ち帰り、お茶を飲んだりご飯を炊いたりしています。


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