湧き水レポート群馬県富岡市鳴沢不動尊の水

水汲みの持ち物
−あると便利なもの−

2023.04.02

豪快に湧き水が落ちている

お堂の左奥に水場があり、敷地に入ると滝が見えます。バイクを駐車する前に停車したまま眺めてしまいました。

遠目にでも水量の多さ、落差がわかります。豪快です。滝行でもするのでしょうか。

林に囲まれた静かな場所に水が落ちる音は涼しげでとても良いです。

群馬県富岡市・鳴沢不動尊の水
滝の手前に水汲みのしやすいパイプがある
豪快、以外の表現がみつからない
群馬県富岡市・鳴沢不動尊の水
落差は3m弱くらい
群馬県富岡市・鳴沢不動尊の水
滝の水に直接触れることができる。

水汲みは滝の左にあるパイプで

滝の水も湧き水ですが、勢いがありすぎて水汲みしにくいです。その代わりというか、左手にホースで水を引き、固定したパイプから出してあります。水汲みはこちらでどうぞ。

こちらも水の勢いがありすぎてホースとパイプの継ぎ目の部分から水が吹き出してますが、継ぎ目のおかげで勢いが弱まり、パイプからの水はおだやかになっています。

採水口は一つで水量はまあまあありますが、ポリタンクだとちょっと時間かかりそうです。

夏場なら濡れるのを覚悟で滝からの水汲みに挑戦するのも良いのではないかと思います。

私はあえて滝にカップを突き出し、濡れながら水を汲んで飲みました。楽しい・・・。

群馬県富岡市・鳴沢不動尊の水
水汲みするならこちらが便利
群馬県富岡市・鳴沢不動尊の水
木の板があって水汲みはしやすいが水ハネがある
水量はまあまあ
群馬県富岡市・鳴沢不動尊の水
水の勢いがわかる

水源は10分くらい登ったところにあるらしい

滝のように落ちている水をたどってみると、大きな受けのようなものがありました。水が収まりきらず溢れています。

この受けの先がどうなっているのかはわかりませんが、ネットの情報によると、水源は10分くらい登ったところにあるそうです。

樋は長い木をくり抜いたような造りです。地面から浮いているので、雨の影響があっても大したこと無いのではないかと思います。

ネットの情報ですと、以前は付近に複数の採水口があったようです。その名残と思われるパイプが散乱していました。

群馬県富岡市・鳴沢不動尊の水
滝へ向けて木の樋を湧き水が流れる
群馬県富岡市・鳴沢不動尊の水
受け。水が溢れている
群馬県富岡市・鳴沢不動尊の水
パイプが散乱している

鳴沢不動尊

境内はきれいに維持されており、大切にされている感じが伝わってきます。

由来書きによると、お堂は1157年に建てられ現在までに3回再建されており、祀られている尊像は1183年の伝染病流行の際に空海によって彫られた60体のうちの一つとされています。

戦火や落雷によるお堂の焼失があっても尊像だけは無事だったとのこと。

群馬県富岡市・鳴沢不動尊の水
鳴沢不動尊。写真左奥に滝が見える

ちょっと長いですが由来書きを全文書き起こしておきます。

鳴沢の地は大桁山の水系が谷の中腹より湧き出し水が石に砕けるその音が谷や木々にひびき渡りとても神秘的な処です。今から一一八三年前(西暦八一七年)第五十二代嵯峨天皇弘仁九年、春、日本国中に伝染病が流行し病気で斃れる者が非常に多かった。仏門空海は之を嘆き悲しみ、この様子を天皇に言上したところ、天皇自ら紺紙に黄金の筆をとり、経文をお書きになり、空海之をいただき諸仏に病魔退散をお願い申し上げましたところ、大流行した伝染病も姿を消して国民は安心して暮らせる様になった。
天皇は大変におよろこびになり、空海に不動尊体六十餘を刻ませ六十餘の国々の名山、霊滝に安置させました。
この不動尊はその中の一体であるという。この滝とお不動様は乱心者と異㽹を治すのに効ありと近郷に知られています。
それより三百四十年後(一一五七年)保元二年、保元の乱に崇徳上皇派に組し、平清盛に破れた丹生四郎金乗が大和の国より当地に移り住み、鳴沢の地にお堂を建てて不動尊をお祀り致しました。(一三三四年)建武元年領主新田義貞一簇が京都方面に出兵し手薄の上州を源顯家が攻め入りお堂は焼失したが尊像は杉の老窟内にあり、無事のお姿でいらっしゃられと。
(一四五〇年)宝徳二年、将軍足利義政お堂再建。
(一五六二年)永禄四年十一月武田信玄、西上州に侵入し上杉謙信と戦い戦場となり、お堂は焼失したが尊像は杉の窟内に在り昔のままのお姿であったという。(一六八一年)村民相談してお堂を再建。
(一七九〇年)寛政年間、落雷の為お堂焼失、尊像は昔のままのお姿であったという。村民その霊威に驚きお堂は忽ち再建されたと。現在の建物。昭和の年代になり不動尊の破損がひどく金乗寺にお移しし、お祀り申し上げたが、本堂再建時に二度お修理させていただきました。
平成十三年(二〇〇一年)夏、丹生山金乗寺第二十六世定文和尚並びに役員諸氏の御努力により、お堂を修理し不動尊は鳴沢の地にお帰りになりました。
長い歴史のあるお不動様の由来を一人でも多くの方々に知って頂ければと北甘楽郡史等を参考にして書き之をお不動様に奉納致します。
平成十三年八月吉日
金乗寺護寺会々長 岩井正太郎

現地の由来書きより
群馬県富岡市・鳴沢不動尊の水
鳴沢不動の由来書き

アクセス・駐車場

県道199号沿いに看板があります。西側からですと看板が陰になって見えないのでご注意下さい。県道から先は無舗装かつ細いです。

1本道の行き止まりが鳴沢不動なので迷うことはありません。

御堂の前にクルマが2台くらい停められます。

境内に簡易トイレがあります。

群馬県富岡市・鳴沢不動尊の水
県道199号の入口

気に入った湧水を持ち帰りたくなるのはあたりまえ。水汲みの万能容器はペットボトルですが、カラでもかさばるのが難点。

どんな容器でも水が入ったらかさばるし重くもなります。せめてカラの時ぐらいはラクをしましょう。

エバニュー・ウォーターキャリーは折り畳めるだけでなく、キャップが本体とつながっているなど複数の小さな工夫が好印象です。

案内図

近くの湧き水/水汲み場

群馬県富岡市・鳴沢不動尊の水からクルマで30分以内に行けそうな、直線距離で半径10km以内にある湧き水/水汲み場のレポートです。

混んでいるときは、近くの湧き水で時間調整するのがオススメです。

  1. 群馬県下仁田町・妙義山湧き水
  2. 群馬県富岡市・大久保の弘法井戸
  3. 群馬県富岡市・妙義神社手水舎
  4. 群馬県下仁田町・大國神社延命仙人水、中之嶽神社手水

コメントをいただけるとうれしいです

行ったことがある方は「美味しい」「冷たい」「ここが違う」など、まだの方はご質問などお気軽にどうぞ。スパム防止のためいただいたコメントはすぐに公開されません。ご了承ください。

湧き水レポート 群馬県富岡市・鳴沢不動尊の水


  • 湧水を飲む/飲まないはご自分で判断してください。「湧き水を安全に飲むために」も併せてご覧ください
  • 評価は管理人の好みです。★★★が最高点。★が普通。また行きたいかどうかの目安であり、湧き水のおいしさや安全性とは直接関係ありません

水汲みには浄水器があると飲める機会が確実に増えます。キャンプや災害時にも。

スーパーデリオスは、説明書を読まなくても使い方がわかるシンプルさが魅力です。

携帯型浄水器「SAWYER SP2129」との比較は「携帯型浄水器」のページをどうぞ。

ホーム群馬県群馬県富岡市・鳴沢不動尊の水
  • 湧き水マップについて

  • ツーリングで訪れた箱島湧水で湧き水に魅せられ、バイクで湧き水スポットや水汲み場を巡るようになりました。

  • このサイトでは関東地方の訪れた湧き水の記録と今後行ってみたい湧き水の下調べを掲載しています。

  • 湧き水を持ち帰り飲み水や料理に利用するのはもちろんですが、キャンプやサイクリングの給水スポットとして利用する方も多いようです。持ち運べる距離にある湧き水なら災害時の助けになるかもしれません。

  • 名水と呼ばれる湧き水は観光スポットとしても人気があります。森や街の中に湧き出る天然水は見ているだけで気持ちが安らぎます。

  • 湧き水マップでお近くの湧き水を探してみてください。お気に入りの湧き水が見つかれば幸いです。

湧き水マップ
水汲みに行こう。湧き水マップ