2022.03.27

給水開始100周年記念事業で整備された水道水の給水施設

ヴェルニーの水は走水水源地公園駐車場の敷地内にあり、湧き水をもとにした消毒済みの水道水です。

「走水」の読みは「はしりみず」です。

この水は、走水水源地の水を膜ろ過設備によって浄水したものです。（水道法に基づき、塩素を含んでいます。）

走水水源地公園｜横須賀市

看板の文字がかすれてきているので全文書き起こしておきます。

横須賀水道発祥の水　ーヴェルニーの水ー　由来

この水は、走水の湧水を利用した水道水です。フランス人フランソワ・レオンス・ヴェルニー（François Léonce Verny）が、明治9年（1876年）横須賀造船所の用水として送水しました。また、明治41年（1908年）12月、市営水道として、小川町、大滝町、若松町の人々に給水されました。給水開始100周年を記念して、ご利用いただけるようになりました。

竣工　平成20年（2008年）3月
横須賀市上下水道局

現地設置の看板より

水場は格好も使い勝手も良い

個人的にレンガが好きなのでこういう水場には弱いです。カッコイイ。

水道水なので他の水場より整備しやすいとは思いますが、水汲みに配慮した造りはすばらしい。

蛇口式の採水口が二つ、水飲み器が一つあります。大きめのハンドル、蛇口の高さと距離、こぼれた水の始末など、機能とデザインがうまくまとまっていると思います。

コロナ禍のせいでしょうか、歩道に並ぶ位置が印刷されており、無用なストレスも少なそうです。並び順はいろいろ問題が起こりやすいので・・・。

私が行ったときは並んでこそいませんでしたが、複数の方々が水汲みしてました。

ヴェルニーの水は、硬水の水道水

看板には「ミネラル分を多く含む硬度の高い水です。」とあります。日本の水は軟水が多いので気になります。

調べてみると、横須賀市上下水道局のホームページに水道水質年報が公開されており、その中に記載がありました。

硬度は平均すると135程度で分類は硬水です。

原水	128〜143
浄水	127〜141

この水道水質年報にはいろいろ書いてありまして、いくつかポイントを書いておきます。

• 供給可能量は 1,000m³/日（災害時 1,500m³/日）
• 他の水道原水に比べ、生活排水や工場排水による影響がなく、降雨などによる水質変動の影響も直接受けにくいため、水質は安定している
• 給水区域が狭いことから、残留塩素は 0.5mg/L 程度と低く設定している
• ミネラル成分の高い浄水を市民に提供する目的で設置された給水栓
• 横須賀市全体の水質管理目標設定項目に関して硬度が目標値を超過しているのは、湧水である走水水源地浄水が含まれるため

横須賀市全体の水道水の平均硬度を押し上げているのがヴェルニーの水らしく、横須賀市の中でも珍しい水と言えるでしょう。

海がすぐそこ、春は桜も！

すぐ隣は砂浜です。そのため、ここで足などを洗う人がいるようです・・・。

ヴェルニーの水のすぐ隣は走水海岸です。3月でしたがすでに海岸で遊ぶ人たちがいました。

走水水源地公園は管理センターの横を通って行きます。150本近くの桜が植えてあり、桜の名所でもあります。この日は桜が咲きはじめてました。

走水水源地公園は最近になって開放されたようです。

• 走水水源地公園｜横須賀市

アクセス・駐車場

前述しましたが、ヴェルニーの水は走水水源地公園駐車場の敷地内にあります。

駐車場は有料です。

• 利用台数　111台
• 入庫　05:00～20:00、出庫　05:00～21:00
• 駐車料金　30分/210円（最高1,680円/回　※24時を超えた場合は新たに料金を加算）

水汲み自体は24時間可能ですが、クルマで行く場合は駐車場を利用しなくてはなりませんので20:00までとなります。

駐車場のゲートの手前にバイクの無料駐車場があります。

トイレは駐車場付近は2箇所あります。水場の前に多目的トイレが一つ、二輪駐車場の向かって右手に公衆トイレがあります。